オークス 今年の「樫の女王」は?!】
さあ、今週も注目のGⅠレース 優駿牝馬(オークス)がありますね。樫(※1)の女王へ向け、各有力馬が挑みます。今週重賞は土曜日に京都で平安ステークス(GⅢ)、日曜日に東京でオークス(GⅠ)となっております。平安ステークスは1900mというスタミナ勝負のダート戦ですね。そして、オークスは東京・芝2400メートルのチャンピオンコース、最後の直線(残り400m)から上り坂もあり、スタミナも必要且つ長い直線のスピード勝負も問われます。注目メンバーはやはり桜花賞組、フローラS組、トライアル勝馬(忘れな草賞他)等ですね。
(※1)樫=「オーク(Oak)」
英語です。由来は英ダービーの創設者であるダービー卿殿が樫の木の茂る土地を所有。結婚の際、記念レースとして3歳牝馬限定のレースを開催し、これを「オークス」と名づけました。
伝説の一戦
突然ですが、下表はある馬達(4頭)の成績(抜粋)です。何かお気づきになりますでしょうか?
表①
日付 | 開催 | レース | 着順 | 騎手 |
2010/5/23 | 東京11R | 優駿牝馬(GⅠ) | 1 | 横山典弘 |
2010/4/25 | 東京11R | サンスポ賞フローラS(GⅡ) | 1 | 横山典弘 |
2010/3/20 | 中山11R | フラワーC(GⅢ) | 3 | 横山典弘 |
2010/1/24 | 中山9R | 若竹賞(500万下) | 1 | 横山典弘 |
2010/1/5 | 中山6R | 3歳新馬 | 1 | 内田博幸 |
表②
日付 | 開催 | レース | 着順 | 騎手 |
2010/5/23 | 東京11R | 優駿牝馬(GⅠ) | 1 | 蛯名正義 |
2010/4/11 | 阪神10R | 桜花賞(GⅠ) | 1 | 蛯名正義 |
2010/3/6 | 阪神11R | チューリップ賞(GⅢ) | 2 | 蛯名正義 |
2009/12/13 | 阪神11R | 阪神ジュベナイルF(GⅠ) | 1 | 蛯名正義 |
2009/11/15 | 東京9R | 赤松賞(500万下) | 1 | 蛯名正義 |
2009/10/31 | 東京3R | 2歳未勝利 | 1 | 蛯名正義 |
2009/7/5 | 福島5R | 2歳新馬 | 3 | 蛯名正義 |
表③
日付 | 開催 | レース | 着順 | 騎手 |
1992/4/15 | 大井10R | 帝王賞(G) | 1 | 蛯名正義 |
1992/3/21 | 中山10R | 京葉S | 1 | 蛯名正義 |
1992/2/22 | 東京11R | フェブラリーH(GⅢ) | 1 | 蛯名正義 |
1992/2/8 | 東京11R | 金蹄S(1500万下) | 1 | 蛯名正義 |
表④
日付 | 開催 | レース | 着順 | 騎手 |
1992/4/15 | 大井10R | 帝王賞(G) | 1 | 横山典弘 |
1992/3/21 | 阪神11R | 仁川S(OP) | 4 | 松永幹夫 |
1992/2/22 | 東京11R | フェブラリーH(GⅢ) | 3 | 横山典弘 |
1991/12/15 | 中京11R | ウインターS(GⅢ) | 1 | 熊沢重文 |
もうお分かりですね。表①と表②の2010年5月23日のオークスの結果ですが、どちらも1着となっています(間違いじゃないですよ)。そうです、2010年のアパパネさんとサンテミリオンさんの伝説の一戦ですね。アパパネさんは同年桜花賞勝馬、サンテミリオンさんは同じくフローラS勝馬。レースは残り200mから一騎打ちのデットヒートでお互い一歩も譲らずそのままゴール。ゴール後もどちらが勝ったか全くわからないまま、審議が続きました。10数分の審議の結果、最初に掲示板に「17(アパパネ)」が出て歓声が上がりましたが、その後の「18(サンテミリオン)」が出て、着差欄になんと【同】の文字がでました。そうです、同着1着の判定でした。JRA初の「2頭の女王誕生」となりましたね。この時のアパパネさん騎乗の蛯名正義騎手とサンテミリオンさん騎乗の横山典弘騎手ですが、実はこの2人は1992年の帝王賞(地方のGⅠ)でも同着1着を経験していました。表③と表④ですね。ちなみに表③はラシアンゴールド殿、表④はナリタハヤブサ殿の成績(抜粋)でした。改めてこの2騎手の偶然もすごいですね。
過去の優勝馬より
過去優勝馬一覧
第61回 | 2000年 | シルクプリマドンナ | 藤田伸二 |
第62回 | 2001年 | レディパステル | K.デザーモ |
第63回 | 2002年 | スマイルトゥモロー | 吉田豊 |
第64回 | 2003年 | スティルインラブ | 幸英明 |
第65回 | 2004年 | ダイワエルシエーロ | 福永祐一 |
第66回 | 2005年 | シーザリオ | 福永祐一 |
第67回 | 2006年 | カワカミプリンセス | 本田優 |
第68回 | 2007年 | ローブデコルテ | 福永祐一 |
第69回 | 2008年 | トールポピー | 池添謙一 |
第70回 | 2009年 | ブエナビスタ | 安藤勝己 |
第71回 | 2010年 | アパパネ | 蛯名正義 |
同着 | サンテミリオン | 横山典弘 | |
第72回 | 2011年 | エリンコート | 後藤浩輝 |
第73回 | 2012年 | ジェンティルドンナ | 川田将雅 |
第74回 | 2013年 | メイショウマンボ | 武幸四郎 |
第75回 | 2014年 | ヌーヴォレコルト | 岩田康誠 |
第76回 | 2015年 | ミッキークイーン | 浜中俊 |
第77回 | 2016年 | シンハライト | 池添謙一 |
第78回 | 2017年 | ソウルスターリング | C.ルメール |
第79回 | 2018年 | アーモンドアイ | C.ルメール |
第80回 | 2019年 | ラヴズオンリーユー | M.デムーロ |
第81回 | 2020年 | デアリングタクト | 松山弘平 |
第82回 | 2021年 | ユーバーレーベン | M.デムーロ |
第83回 | 2022年 | スターズオンアース | C.ルメール |
ミッキークイーン
2015年覇者、ミッキークイーンさんをおさらいしておきましょう。皆さんご存知、オークスと秋華賞を制した二冠馬ですね。2015年本レースの最後の直線ではルージュバックさん、クルミナルさんとの壮絶な叩き合いがすごかったですね。
【ミッキークイーン 重賞勝鞍】
- 2015年 優駿牝馬(オークス)(GⅠ)
- 2015年 秋華賞(GⅠ)
- 2017年 阪神牝馬ステークス(GⅡ)
シンハライト
2016年覇者、シンハライトさんもおさらいしておきましょう。デビューから3連勝で桜花賞に臨むも、ジュエラーさんにハナ差及ばず2着。次走のオークスではライバルのジュエラーさんは骨折のため回避でしたが、桜花賞の悔しさをきっちり晴らし、見事クラシックを制覇しました。そして次走のローズステークスでも1人気に応え勝利(このときジュエラーさんが2人気でしたが11着)。秋華賞へ向け、順調かと思われましたが、残念ながら怪我のため早期引退となりました。ジュエラーさんも秋華賞後、休養を経てヴィクトリアマイルを目標としていましたが、こちらも怪我が判明し、そのまま早期引退。シンハライトさんの馬名は『宝石名』、ジュエラーさんの馬名の意味は『宝石職人』。なんとなく似た者同士の感じですね。お二方の産駒が楽しみですね!
【シンハライト 重賞勝鞍】
- 2016年 チューリップ賞(GⅢ)
- 2016年 優駿牝馬(オークス)(GⅠ)
- 2016年 ローズステークス(GⅡ)
シーザリオ
2005年覇者、シーザリオさんもおさらいしておきましょう。何と言っても日米オークスを制覇した名牝ですね。オークスでは鬼の末脚でライバルのエアメサイアさんを差し切りました。そしてそのままアメリカンオークスへ。他馬を圧倒し4馬身差完勝、しかもレースレコードという離れ業でした。さらに当時のアメリカンオークス出走メンバーですが実はこちらもすごかったんですね。3着だったシンハリーズさんは2016年オークス馬シンハライトさんのお母さんで、9着だったイスラコジーンさんは2014年皐月賞馬イスラボニータ君のお母さんでした。後に日本で活躍する名馬を輩出したお母さんたちが集まっていたレースだったんですね。ということで2005年アメリカンオークスでのご活躍が認められ、翌年の2006年にハリウッドパーク競馬場のレースでシーザリオさんの名がレース名となり「シーザリオS」が行われました。
【シーザリオ 重賞勝鞍】
- 2005年 フラワーC(GⅢ)
- 2005年 優駿牝馬(GⅠ)
- 2005年 アメリカンオークス(GⅠ)
※生涯成績6戦5勝 (桜花賞は2着)
このご活躍により2005年の最優秀3歳牝馬に選出されました。そして同年の最優秀3歳牡馬といえば、そうです、皆さんご存知ディープインパクト殿ですね。実はこの2人(馬ですけど)、同じ生産地でお誕生日も近く、ディープインパクト殿が2002年3月25日、シーザリオさんは2002年3月31日です。当時、なんとなく素敵なカップルだなあと勝手に想像してたりしていました。
以上、過去の名牝たちでした~。
だれか忘れてるような気がするけど・・・・
過去10年データ
【払戻と人気】
単勝 | 枠連 | 馬連 | 馬単 | 三連複 | 三連単 | 1着人気 | 2着人気 | 3着人気 | |
2023 | 140 | 490 | 590 | 680 | 16,840 | 34,140 | 1 | 2 | 15 |
2022 | 650 | 1,420 | 8,150 | 12,750 | 19,360 | 119,010 | 3 | 10 | 4 |
2021 | 890 | 1,790 | 1,880 | 4,690 | 109,190 | 532,180 | 3 | 2 | 16 |
2020 | 160 | 700 | 1,800 | 1,950 | 15,020 | 42,410 | 1 | 7 | 13 |
2019 | 400 | 8,420 | 25,140 | 28,210 | 28,240 | 179,960 | 1 | 12 | 2 |
2018 | 170 | 260 | 1,190 | 1,410 | 750 | 3,360 | 1 | 4 | 2 |
2017 | 240 | 2,280 | 2,290 | 2,790 | 4,600 | 20,130 | 1 | 6 | 2 |
2016 | 200 | 300 | 420 | 650 | 2,070 | 5,790 | 1 | 2 | 5 |
2015 | 680 | 780 | 1,160 | 3,030 | 4,140 | 20,150 | 3 | 1 | 6 |
2014 | 980 | 390 | 380 | 1,730 | 1,530 | 12,850 | 2 | 1 | 3 |
イチオシ馬
下記予想ロジックより、中穴馬でいくと10番:アドマイヤベルさんが3着内率フラグ「1」でしたので、ここを軸にします。
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